DIYで木工制作をする際に、表面の仕上げ塗りの一つに使われるニス。汚れや水気などから木材を保護してくれるだけではなく、水性・油性といった種類分けや着色や艶出し効果がある商品など種類は豊富です。
また、売れ筋メーカーの「和信ペイント」「アサヒペン」「カンペハピオ」以外にもたくさんのメーカーから発売されており、どの商品を選ぶか迷ってしまいますよね。今回はそんなニスの選び方を説明したうえで、おすすめする商品を紹介していきたいと思います。
目次この記事でおすすめする商品
ニスの用途
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DIYで家具や木工作品の仕上げとしてはもちろん、家で使っているテーブルや食器棚・椅子などの経年の使用によって剥げてきた塗面の塗り直しにもニスは重宝します。また、木製だけではなく、粘土細工や陶芸作品などの最終仕上げにもニスは欠かせません。
その効果は、汚れや水気・カビ・虫・腐敗といった外敵から木材を保護してくれるほか、豊富な種類のカラーもあるため木材に合わせた着色もでき、表面の艶など仕上がりの見た目にも違いが出ます。
ニスの特徴として、木目を残したまま塗装ができるので、木目など木材ならではの風合いを楽しめるのはペンキなどの塗料にないメリットでもあります。
ニスの選び方
ニスの選び方は水性・油性などの種類から選ぶ方法と、刷毛塗りやスプレー塗装などの塗装方法で選ぶ方法もあります。仕上がり方や使用する対象によっても選び方で変わってきますので、目的に合ったタイプを選ぶことをおすすめします。
種類で選ぶ
まずは、種類で分けて選んでみましょう。ニスの種類は、水性・水性ウレタン・油性の3種類から選ぶことになります。それぞれの特徴を押さえて、どのニスを選ぶのが適当か見てみましょう。
木工作品には水性ニス
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木工作品の仕上げなどには、水性タイプのニスが向いています。このタイプはアクリル樹脂が主成分で、汚れや水気といった対象への保護力はありますが、耐久性はあまりなく、表面の仕上がりが柔らかめなのでキズがつきやすく、テーブルや椅子といった家具への使用には向いていません。
低価格で手に入ることや、塗りやすく扱いが簡単なこともあり、初心者の方におすすめです。
室内家具には水性ウレタンニス
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テーブルや椅子などの家具に塗装するには水性ウレタンニスが適しています。アクリルウレタン樹脂の成分が塗装後に硬い塗膜を作るので、耐久力が高くなり、キズがつきにくくなります。水性タイプのウレタン塗料であれば、臭いなどもないので屋内に設置する家具に向いています。
耐久性が欲しい屋内外におすすめの油性ニス(ウレタン)
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油性ニスは、水性ウレタンニスよりも耐久力が高いので屋内外両方で使用できます。商品によっては屋内用と屋外用が存在しますので、目的に合わせて選ぶようにしましょう。
耐久力の高さと、撥水性や防腐効果・紫外線吸収剤を配合している商品を選ぶことで、玄関扉など日差しやちょっとした雨に晒される木部の塗装にも使用できます。その反面、臭いの強さや乾燥時間が長いなど、初心者には少し扱いにくいことが難点です。
環境に配慮したセラックニス
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あまり聞き慣れない種類に、セラックニスというタイプのニスもあります。このニスは、タイやインドに生息する昆虫が、植物に寄生して分泌された樹脂質を精製したものをアルコールで溶解して造られたニスです。そのため、食品関係のコーティングにも使用されるほど安全性の高さがあります。
また、30分~1時間程度で乾く速乾性もあり、吸い込み防止・にじみ止め効果・ヤニ止め効果なども特徴です。仕上がり塗膜は、滑らかで硬く弾力性もあり、木質にも密着性があるます。乾くと粘着性がないので、家具などに塗装してもベタついたりしないのもメリット。今でも高級弦楽器に使用されるなど、その仕上がりの美しさと効果は他のニスとは違います。
塗装タイプで選ぶ
塗装方法でも、商品の種類が幾つか分かれてきます。ここでは3種類の塗装方法から選べるタイプをそれぞれ紹介していきましょう。
刷毛・ローラー塗りタイプ
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一般的に選ばれるのがこのタイプです。缶や瓶・プラスチックなどの容器に入ったニスを、平たいお皿やパレットなどの容器に一旦使う分だけ移してから、刷毛やローラーなどで塗装します。
塗りが厚く比較的頑丈な塗面に仕上がるので、床や階段・大き目な家具などの広範囲の塗装に向いています。
塗りムラのないスプレータイプ
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スプレータイプのニスは気軽に簡単に使用でき、それでいて塗りムラをつくらないで塗装できるのが特徴です。また、作品のツヤ出しやツヤ消しなどをしたい場合にも、それぞれの商品を選ぶことで希望の仕上がりにできます。
使用する環境に注意が必要で、風が強い時に屋外で使用すると流されてしまうことや、湿度が70%以上の場所や気候などの時には木材にうまく塗料が載らないこともあるので、環境選びを心掛けましょう。
スプレー塗装する時は、一度では塗膜が薄く下の木材が透けてしまうので、2回以上で乾燥時間を設け、何度かに分けて塗装することをおすすめします。
刷り込むように塗るジェルタイプ
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他のタイプと比べ、商品数も少なめで珍しいタイプとしてジェルのタイプもあります。液状タイプと違い、垂れにくいのが特徴です。また、布やウエスなどで木材に刷り込むようして塗装することで、均一に塗りムラなく綺麗に仕上げることができます。
ニスのおすすめ人気ランキング10選
ここからは、ニスのおすすめ商品を10商品ご紹介していきましょう。水性・油性・塗りタイプなどからそれぞれに選んでみましたので目的に合った商品を見つけてみて下さい!
1位 和信ペイント 水性ニス 透明クリヤー 300ml
容量:300㎖
種類:水性
塗り面積:約2m²(2回塗り)
乾燥時間:約1時間(20℃)
人気の定番商品!速乾性に優れた水性ニス
売れ筋・人気共に上位の大手メーカー「和信ペイント」の水性ニスです。臭いはほぼなく、速乾性もあり、刷毛塗りをしても急激に増粘するといったことがないので凹凸や刷毛痕を残しにくく、綺麗に塗ることができると口コミでも評判な商品です。
趣味の木工制作の仕上げ塗り用など、屋内で使う木工製品の塗装に最適です。
2位 和信ペイント 水性ウレタンニス 屋内木部用 高品質・高耐久・食品衛生法適合 300ml
容量:300㎖
種類:水性ウレタン
塗り面積:約3.5m²(2回塗り)
乾燥時間:約90分(20℃)
安全なニスを使用したい方におすすめな商品
同じく和信ペイントから販売されている水性ウレタンタイプのニスです。耐久性が高く、低臭な水性ウレタンニスです。さらに、食品衛生法の基準をクリアした安全なニスなので、お子様がいる家庭や食品を扱うテーブル、食器棚などに使用しても安心です。
3位 アサヒペン 超耐久屋外用ニス 0.7L
容量:0.7L
種類:油性
塗り面積:4.2~7.0㎡(2回塗り)
乾燥時間:夏期/4~6時間、冬期/8~15時間
屋外のフェンスやドアなどにおすすめ商品
屋外のフェンスや玄関のドア・ガーデン用品の木部用には、こちらの耐久性に優れた屋外用の油性ニスがおすすめです。紫外線吸収剤が配合されているので、雨だけではなく、日光による色落ちなども抑えてくれます。
4位 アサヒペン ラックニス 300ML
容量:300ML
種類:セラックニス
塗り面積:夏期/20~30分、冬期/30~50分
乾燥時間:2~3㎡(2回塗り)
上質なツヤに仕上がるニス
DIYでの家具作りの仕上げに、より上質な塗膜に仕上げたい方はこちらのラックニスがおすすめです。速乾性やにじみ止め・ヤニ止め・吸い込み防止などの効果があるうえ、高級感のあるツヤに仕上がります。
また、塗ってから時間を置くほど硬くなじみ、剥離したりヒビが入ることもありません。
5位 アサヒペン 油性ジェルカラーニス 270mL
容量:270mL
種類:油性ジェルタイプ
塗り面積:1.5~2.4㎡(2回塗り)
乾燥時間:夏期4~6時間・冬期8~15時間
ワックスの要領でムラなく塗り上げたい方におすすめ
こちらは珍しいジェルタイプのニスです。ワックスを塗るときの要領で、布やウエスを使って刷り込むように塗ることで、塗りムラなく仕上げることができ大変便利です。また、こちらのニスはシックなツヤに仕上がると評判です。
6位 和信ペイント 水溶性つや出しニススプレー 300ml
容量:300ml
種類:水性スプレー
塗り面積:たたみの枚数約0.9(2回塗り)
乾燥時間:約1.5㎡(2回塗り)
紙粘土や紙で作った作品にも使える
木工作品の仕上げ塗装におすすめな商品がこちらです。臭いの少ない水性スプレー塗料で、木工作品以外にも紙粘土や紙で作った作品などにも塗装仕上げに最適です。また、水彩絵の具の上から塗装しても色が滲まずに使えます。
お子様の紙粘土の工作やお絵かきなどの仕上げにこちらのニスがおすすめです。
7位 カンペハピオ つやけしニススプレーA つやけしとうめい 300ML
容量:300ML
種類:水性艶消し水性スプレー
塗り面積:約0.8~1m²(2回塗り)
ツヤを抑えた仕上がりにするのにおすすめな商品
敢えてツヤを抑えた仕上がりにしたい方にはこちらの水性ツヤ消しスプレーがおすすめです。木工作品はもちろん、紙粘土作品やプラモデルの塗装にも使え、水溶性なので初心者でも扱いやすく、仕上がりがキレイなど、Amazonユーザーからのコメントも評価が高い商品です。
8位 アサヒペン ニススプレー 420ML
容量:420ML
種類:油性スプレー
塗り面積:0.7~1.1m(2回塗り)
乾燥時間:夏期/1~2時間、冬期/3~6時間
強く美しく仕上げるのにおすすめ
こちらは油性タイプのスプレーニスです。塗装・乾燥後の摩擦や衝撃に対する耐久性が強いので、木製家具や屋内の床・階段や手すりなどの木部の塗装におすすめ。ツヤがあり美しい塗面に仕上がります。
刷毛塗りでは均一に仕上げるのが難しい油性ニスですが、スプレータイプなのでムラなく均一に塗装できるのが特徴です。
9位 ニッペホームプロダクツ:WOOD LOVE 油性ウレタンニススプレー 油性カラーニススプレー
容量:320g
種類:油性ウレタンスプレー
塗り面積:約1.5m²(2回塗り)
乾燥時間:約3時間(20度)
コスパで選ぶならこちらをおすすめ
他の商品よりコストを抑えて手に入れられる油性のスプレーニスです。値段の低さだけではなく、しっかりと耐久性もあり気候変動による耐候性にも優れています。また、保護効果と同時に着色効果もあり、木目を生かした美しい仕上がりに塗装できます。
10位 カンペハピオ 油性ウレタン着色ニススプレー 300ML
容量:300ML
種類:油性ウレタンスプレー
塗り面積:0.5~0.7m²
乾燥時間:約2時間
木部の塗装と保護効果が欲しい方におすすめ
新マホガニー・新ウォルナット・新ケヤキなど、計8色のカラーバリエーションの着色効果もある油性のウレタンスプレーニスの商品です。高耐久性もあり、屋外で使用する木材家具などの塗装に最適です。
スプレータイプならではの塗りやすさや仕上がりの美しさが、Amazonでも高評価でとても人気のある商品です。
和信ペイント 水性ニス 300ml
462円
和信ペイント 水性ウレタンニス 屋……
1,369円
アサヒペン 超耐久屋外用ニス 0.7L
1,480円
アサヒペン ラックニス 300ML
1,200円
アサヒペン 油性ジェルカラーニス ……
845円
和信ペイント 水溶性つや出しニス……
720円
カンペハピオ つやけしニススプレ……
895円
アサヒペン ニススプレー 420ML
1,041円
ニッペホームプロダクツ WOOD LOVE……
673円
カンペハピオ 油性ウレタン着色ニ……
674円
おすすめの商品一覧
製品
最安値
評価
リンク
4.53
4.37
4.5
5
2
4.93
5
4.5
3
塗装の仕方と注意点
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ここからは塗装の仕方と注意点を紹介していきます。まず、刷毛で塗るタイプの水性ニスは、臭いも少ないので室内で塗装しても大丈夫ですが、水性でもスプレータイプの物は、新聞紙などで養生が必要になるので、屋外での使用がおすすめです。また、刷毛塗りタイプの水性ではないニスの場合も、なるべく屋外での作業が好ましいでしょう。
塗装前の準備として、室内の床や階段・手すりといった移動できない箇所や、食器棚やダイニングテーブルなどの大型家具を水性ウレタンや油性ウレタン系のニスで塗装する場合、周囲や塗らなくていい箇所を新聞紙やマスキングテープを張って養生する必要があります。
ニスをしっかりと木材と密着させるためには、240番~400番台のサンドペーパーでのヤスリかけが必要です。また、既に前の塗料が塗ってある場合にも、ヤスリがけをしておくと良いでしょう。既に塗料が塗られている上から塗装する場合は、水性なら水性を、油性なら油性をと同じ種類のニスを塗るようにしてください。でないと相性が悪く、うまくニスが乗りません。
塗装は、刷毛の場合もスプレーの場合も商品の推奨する乾燥時間分しっかり乾燥させてから、2回以上重ね塗りをすると塗り上がりがキレイに仕上がります。刷毛塗りの場合は、一度目の塗装と乾燥が終わったら、再度240番以上の細かい目のサンドペーパーで研磨し、研磨粉を布で拭いてから重ね塗りをすると刷毛の塗り跡が残りません。
まとめ
今回は木材を中心に作品や家具などを塗装するニスを紹介していきましたが、いかがでしたでしょうか。ペンキなどの塗料と違い、木目などの木材ならではの風合いを残したまま、ツヤや保護を施してくれるので、木目などを楽しみたい方におすすめな塗料です。
今回ご紹介した選び方を参考に、ご自身に合ったニスを見つけ、趣味のDIYや作品作りに役立ててください。